【親が涙腺崩壊】『おじいちゃんとパン』を読み聞かせたら、家族の絆が深まった話
小さいお子さんを持つ親御さんなら、読み聞かせの絵本選びに悩むことも多いのではないでしょうか?毎日同じ絵本ばかり読んでいると飽きてしまったり、せっかくなら心温まる物語に出会いたいと思ったりしますよね。私もまさにそんな一人でした。そんな時、書店で偶然出会ったのが、たな先生作の絵本『おじいちゃんとパン』です。
正直、最初は「またパンの絵本かな?」くらいの気持ちで手にしたのですが、読み進めるうちに、その温かい世界観と深いメッセージに心を奪われました。そして、実際に子供に読み聞かせた結果、我が家では想像以上の感動と、家族の絆を深めるきっかけになったのです。今回は、この素晴らしい絵本『おじいちゃんとパン』について、私の実体験を交えながら熱く語らせてください。
『おじいちゃんとパン』ってどんな絵本?
この絵本は、たな先生によって描かれた、おじいちゃんと孫娘、そしてパンを巡る心温まる物語です。詳しい内容は、ぜひ実際に手にとって読んでいただきたいのですが、優しく素朴な絵のタッチで、二人の交流と、パンが繋ぐ温かさが描かれています。発売は2017年6月9日で、長く愛され続けている作品です。
なぜ『おじいちゃんとパン』が私の心を掴んだのか?
数ある絵本の中で、なぜ私がこの『おじいちゃんとパン』にこれほどまでに惹かれ、そして感動したのか。それは、単なる美味しいパンの物語ではない、深い魅力があるからです。
1. 心温まる世代間の交流
この絵本の最大の魅力は、おじいちゃんと孫娘の優しく、穏やかな交流が丁寧に描かれている点です。現代社会では核家族化が進み、なかなかおじいちゃんやおばあちゃんと頻繁に触れ合う機会がない家庭も少なくありません。そんな中で、この絵本は、世代を超えた愛情や思いやりが、いかにかけがえのないものかを教えてくれます。子供たちはもちろん、読み聞かせている私自身も、忘れかけていた大切な感情を思い出させられました。
2. 五感を刺激する「パン」の存在
パンが物語の重要な要素として登場しますが、ただの食べ物ではありません。パンの焼ける香りや、温かさ、そしてそれを分け合う喜びが、絵を通して伝わってくるよう。子供は「パン!」と指をさして喜び、私も絵から立ち上るような香ばしい匂いを想像して、心が和みました。食べる喜びだけでなく、準備する過程や、誰かと分かち合うことの幸せを感じさせてくれます。
3. たな先生の温かい絵のタッチ
たな先生の描く絵は、どこか懐かしく、そして温かいんです。派手さはありませんが、登場人物の表情や、パンの描写、背景の細部まで、愛情が込められているのが伝わってきます。子供も、絵本の中のおじいちゃんの優しい顔をみて、「おじいちゃん、優しいね」と話しかけていました。この絵だからこそ、物語の温かさがより一層引き立つのでしょう。
他の「パン」や「おじいちゃん」の絵本との違い
絵本のジャンルには、パンやおじいちゃんをテーマにした名作が数多くありますよね。例えば、加古里子先生の『からすのパンやさん』(偕成社)は、個性豊かなパンが次々と登場し、その活気ある世界観が魅力です。また、なかがわりえ・おおむらゆりこ先生の『ぐりとぐら』(福音館書店)は、大きなカステラを作る楽しさや分け合う喜びが描かれています。
しかし、『おじいちゃんとパン』はこれらの作品とは一線を画しています。確かにパンは重要な要素ですが、パン作りそのものの楽しさや、たくさんの種類のパンが登場する華やかさよりも、「おじいちゃんと孫娘の心の交流」と「温かい思い出作り」に重きを置いている点が特徴です。パンはあくまで、二人の絆を深めるための優しいツールとして描かれており、読み終わった後にじんわりと心に染み渡るような感動があります。これは、他の絵本にはない、この作品ならではの魅力だと感じています。
我が家での実体験レビュー
初めてこの絵本を子供に読み聞かせた時、最初は「パン!パン!」と楽しそうに指差していましたが、おじいさんと孫娘の優しいやり取りの場面では、じっと聞き入っていました。特に、おじいさんがパンを焼いてくれるシーンでは、子供が「おいしそう!」と目を輝かせていたのが印象的です。
読み終えた後、子供が「またおじいちゃんに会いたいね」とぽつりと言ったんです。普段はあまり会えない遠方のおじいちゃん、おばあちゃんを思い出すきっかけになったようで、その言葉に、胸がいっぱいになりました。これをきっかけに、電話で祖父母と話す機会が増えたり、次に会った時には「パン、作ってくれる?」とおねだりするようになったりと、家族のコミュニケーションがより一層豊かになったと感じています。親である私も、この絵本を読むたびに、家族への感謝の気持ちがこみ上げてきて、思わず涙腺が緩んでしまうこともしばしばです。
読み聞かせ効果を実感!
項目 | 読み聞かせ前の子供の反応 | 読み聞かせ後の子供の反応 |
---|---|---|
祖父母への興味 | あまり意識していなかった | 「おじいちゃんに会いたい」と言うように |
食への関心 | 食べることに無関心な時も | 「パン」に興味を持ち、食べ物を大切にするように |
共感力 | 自分中心 | 物語の登場人物の気持ちを考えるように |
親の感動 | 新しい絵本として紹介 | 家族の絆を再認識し、涙腺が緩む |
こんな方におすすめ!
この『おじいちゃんとパン』は、特にこんな方に読んでいただきたいです。
- 小さなお子さんがいる親御さん:子供に優しさや思いやり、家族の大切さを伝えたいと考えている方。
- 祖父母へのプレゼントを探している方:お孫さんとの絆を深めるきっかけとなる、心温まるギフトを探している方。
- 忙しい日々の中でホッと一息つきたい大人:絵本を通して、忘れかけていた温かい気持ちを取り戻したい方。
- 食べ物への感謝の気持ちを育みたい方:パンが繋ぐ温かさから、食の大切さを学びたい方。
デメリットというほどではありませんが、読み聞かせで親の私が感動しすぎて、少し声が震えてしまうことがあるくらいです(笑)。それほど心に響く絵本なのです。
まとめ:『おじいちゃんとパン』で、家族の温かい時間を。
『おじいちゃんとパン』は、単なる絵本という枠を超え、私たち家族にかけがえのない温かい時間と、大切な気づきを与えてくれました。パンの香ばしい匂いと、おじいちゃんの優しい眼差しが、ページをめくるたびに心に広がり、読み聞かせが終わる頃には、親子で穏やかな気持ちになれます。もし、まだこの絵本を読んだことがない方がいらっしゃいましたら、ぜひ一度手に取ってみてください。
きっと、あなたのご家庭でも、この絵本がきっかけで、たくさんの温かい笑顔と会話が生まれることでしょう。親子で、あるいは祖父母と孫で、一緒にページをめくる喜びをぜひ体験してください。
この絵本が、あなたの家族にとって、特別な一冊となることを願っています。